大規模言語モデル(LLM)の仕組みとは? 種類と強みを解説
2024.11.27
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定型業務を自動化できるRPAは、リモートワークでも活用できます。例えば、社内システムでしかできないデータ処理をRPAで自動化しておく、リモートデスクトップでRPAを操作するなどです。ただし、リモート環境でRPAを活用する方法によっては、情報漏えいなどのリスクにもつながるため注意しましょう。
本記事では、リモート環境でRPAを活用する際の課題と解決策を紹介します。
目次
RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、AIやロボットを活用し、パソコンで行う定型業務を自動化するツールです。なお、RPAはリモートワークを導入している企業であっても有効に活用できます。
リモートワークでRPAを利用する方法は以下が考えられます。
リモートデスクトップとは、手元の端末からネットワークを介して別の場所にあるパソコンにアクセスし、操作する方法です。手元の端末には、アクセス先のパソコンのデスクトップ画面が表示されます。リモートデスクトップを使えば、自宅のパソコンからオフィスのパソコンのRPAを操作できるため、リモートワークでもRPAの利用が可能です。
リモートワークを導入する企業やカスタマーサポートでも使われる一般的な方法であり、取り入れやすい点がメリットです。一方、RPAによっては誤作動を起こす可能性がある点に注意しましょう。またリモートデスクトップは接続先のパソコンの電源が入っていないと使用できないため、オフィスのパソコンは電源を入れたままにする必要があります。
RPAで業務を完全に自動化するのも方法です。これなら、オフィスのパソコンでしか使えないアプリであってもRPAが処理できるため、リモートワークを円滑に進められます。
ただし、RPAのシナリオを変更したいときは、前述したリモートデスクトップなど別の方法を取る必要があります。このため、リモートワークが長期に及ぶ場合、次に紹介するリモート対応の運用管理機能を使うのがおすすめです。
クラウド型のRPAの中には、シナリオなどの管理画面を遠隔で操作できるものがあります。上記のようなRPAであれば、場所を問わずシナリオの新規作成や管理ができるため、よりリモートワークがしやすいでしょう。
なお、RPAはパソコン上で処理できる定型業務しか自動化できません。このため、会社実印が必要な書類作成のように、物理的な処理を伴う業務にはリモートで使えるRPAを導入しても対応できないため注意しましょう。
前述した通り、RPAとはAIやロボットを活用し、パソコンで行う定型業務を自動化できるツールです。
RPAが得意としているのは、主に以下の業務です。
以上の業務にRPAを活用すると、業務の効率化が図れます。従業員はコア業務に集中できる上、残業時間を短くすることもできるかもしれません。また場合によっては人件費削減につながる可能性もあります。
なお、RPAによる業務の自動化は業務のシナリオを作成して実施します。専門知識のある従業員がいなければ、このシナリオ作りにハードルの高さを感じるかもしれません。しかし、現在は専門知識がなくてもシナリオ作成が可能なRPAも増えています。従って、自社にとって使いやすいRPAを選ぶのが活用する際の鍵となるでしょう。
ただし、人間の判断を要する業務はRPAには向きません。そのような業務は定型業務の枠から外れたイレギュラー対応が多く、逆に業務効率を下げる可能性があります。RPAの活用を検討している業務はRPAが得意としていることかを踏まえて、導入を考えるとよいでしょう。
2020年の新型コロナウイルス感染症の感染者数増加を受け、多くの企業でリモートワークの導入が進みました。現在では5類感染症への移行に伴い、リモートワークの実施率は減少傾向にあるものの、ハイブリッドワークを進める企業が増えています。
ハイブリッドワークとは、リモートワークとオフィスワークを組み合わせ、場所を問わずに働ける方法です。例えば週5日勤務の場合、週に2日は自宅で、残りの3日はオフィスで働くなどです。ワーク・ライフ・バランスが取りやすく、多様な人材を活用できるなどのメリットがあり注目されています。
RPAを活用した定型業務の自動化は、リモートワークを進める上でも重要な取り組みです。RPAを活用するにあたり、紙書類の発生が必須であった業務をデジタル化できないか検討する機会になります。またオフィスのパソコンでしか利用できないアプリも、RPAで処理を自動化しておけば、リモートワーク中でもスムーズに処理が進みます。
以上のように、RPAをリモートワークでも活用できるように整備を進める過程では、リモートワークに際するボトルネックへの対応が必要です。リモートワークの阻害要因は多くの場合、オフィスで働いているときにも手間がかかる作業です。
RPAをリモート環境でも使えるように業務内容を整備すれば、結果として、オフィスでもリモートワーク先でも、生産性の高い環境の構築につながります。
RPAを活用する際は、作業頻度の高いルーティンワークや作業手順がルール化されている転記作業やデータ入力がおすすめです。RPAの利点を生かした業務効率が図れるでしょう。
具体的には以下の活用方法があります。
これまで人の手で行ってきた業務にRPAを活用することで、大幅な業務効率が図れる可能性があります。またリモートワークにRPAを取り入れることができる業務であれば、より働きやすい環境を整えられる可能性もあるでしょう。
リモートワークでRPAを活用する際は、課題の把握も大切です。課題には以下が挙げられます。
それぞれ解決策と合わせて解説します。
RPAによる自動化が一部の作業にとどまり、付随する作業が紙ベースのままでは、効率的に業務を進められません。例えば、請求書の作成はRPAで自動化しているのに、最終的な承認は上長が目視で行い押印をするなどです。
RPAをリモートで活用したいのなら、社内業務全般をリモート対応に変更する必要があります。チャットアプリやワークフローシステムなど、他のシステムも導入しRPAと連携して活用すると良いでしょう。
リモートワークの際、リモートデスクトップでRPAを操作するのであれば、ネットワーク接続の安定性が課題です。通信中に回線の遅延や不良があれば、RPAが止まってしまう恐れがあります。
リモートデスクトップを使うのであれば、安定性に優れ速度の速い回線を使う、不要な機器を同時接続しないなどの点に注意しましょう。また使用中に不要なアプリを開くことも、安定性の低下につながります。
リモートデスクトップ使用時に、リモート接続に必要な情報が流出すれば、第三者が社内パソコンに簡単にアクセスできてしまいます。結果、情報漏えいのリスクが高まるでしょう。また自宅パソコンがウイルスに感染していた場合、接続により社内パソコンに感染が広がる恐れもあります。
上記を防ぐためには、パスワードは厳重に管理する、出所が不明なWi-Fiで接続しないなど、社員のセキュリティ意識の向上が必要です。リモートデスクトップのリスクを回避したい場合、RPAで業務を完全に自動化し、そもそも社内パソコンにアクセスして作業する必要がない環境を作るのも対策の一つです。
RPAのシナリオ作成では、社内のファイルやアプリにアクセスする必要があります。これらのアクセス権限の厳重な管理は、セキュリティ上重要ではあるものの、RPAのシナリオ作成が進まない原因にもなるでしょう。
特に、リモートワークでは社内にいるときよりもシステム部門と連携が取りづらくなります。事前にアクセス権限を付与してもらったり、どの範囲までアクセスできるか明確化したりしましょう。
RPAではシナリオの実行に必要なファイルを現場担当者が削除するなど、さまざまなエラーが発生します。リモートではエラーの原因が特定しにくいため、事前に誰がどのように対処するのか、計画しましょう。
例えば、RPAの管理部門を整備し、エラーは社内のみで対応するなどの方法が考えられます。またエラーを関係者に通知する仕組みを設定しておく、エラーが発生したら別のシナリオに切り替えるなども、迅速に対処する方法です。
多くの社員がRPAで自由にシナリオを作れる場合、作成したシナリオのメンテナンスも課題です。メンテナンスせずに放置されたシナリオは「野良ロボット」といい、業務を阻害したり、システム上のエラーにつながったりするため注意しましょう。
作成したシナリオは支援ツールに登録し一元管理できるようにするなど、あらかじめ運用ルールを決めておくことが大切です。
RPAをリモートワークで活用するときは、後述する仮想環境の導入や、定期的なシステムアップデートにより、セキュリティリスクを回避しましょう。また、リモートワークは部門同士のコミュニケーションに課題が生じやすいため、解消できる取り組みの導入が必要です。
RPAのセキュリティリスクを回避する方法の一つに、仮想環境の導入があります。前述したリモートデスクトップは、インターネットを介して直接オフィスのパソコンを操作するため、セキュリティ上のリスクが考えられます。このリスクを解消する方法が仮想デスクトップです。
仮想デスクトップとは、会社のサーバー内に仮想のデスクトップ環境を作り、そこでパソコンの操作を行う方法です。仮想環境の経由により、自宅のパソコンに会社データが残らないなど、よりセキュリティ面を強化してRPAを利用できます。
またクラウド型のRPAを導入し、シナリオの操作はクラウド上の管理画面から行うことも、業務効率やセキュリティ面を考えると有効な方法です。
RPAをクラウド型のソフトウェアやシステムなどと連携しているときは、連携先のシステムアップデートに合わせたメンテナンスが必要です。RPAはシナリオの指示通りに動作する仕組みのため、連携先のシステムアップデートにより画面のレイアウトが変ったりすると、エラーが生じてしまいます。
なお事前にシナリオを組んでいない限り、RPAが自動で連携先のアップデートに対応することもありません。システムの脆弱性回避のため、連携先アプリの定期的なアップデートは行う必要があるものの、実行後はRPAのメンテナンスも欠かさないようにしましょう。
RPAのシナリオ作成などを行うときは、所属部門だけでなくシステム部門など、他部門との連携が必要なこともあります。リモートワーク中は担当者と会って事情を説明できる訳でもありません。
このため、チーム内だけでなく他部門ともコミュニケーションを取りやすい仕組みの導入が必要です。Web会議システムやチャットツールはもちろん、朝礼の導入や各部門の業務の見える化など、コミュニケーションを促進する仕組みを取り入れましょう。
RPAは社内でしか行えない業務や、社内でしか使えないシステムと組み合わせると、よりリモートワークが進みやすくなります。具体的な事例を紹介します。
ワークフローシステムとは、申請や稟議など、社内で発生する業務上の手続きを電子化するツールです。リモートワークを導入する上で必須のツールといえるでしょう。またRPAと連携させればより業務の効率化を目指せます。
例えば、RPAを使って自動作成した請求書をワークフローシステム上に登録し、担当者が内容を確認した上で上長が承認します。承認された請求書は、RPAが請求管理システムに登録し、得意先にメールで送信する流れに設定すれば、従業員が行う業務は確認と承認のみです。
確認作業と承認作業以外をRPAで自動化すれば、リモートワーク中でも業務がしやすいでしょう。
オンプレミス型のように社内でしか使えないシステムが必要な業務をRPAで自動化すれば、リモートワークに役立つだけでなく業務効率化も可能です。例えば、オンプレミス型システムで毎朝前日の売上確認が必要な業務の場合は、RPAで集計を自動化できます。当日の朝に集計内容をメールで配信するようにシナリオを組めば、データ処理のためにオフィスに出勤する必要がなく、またすぐに別な業務に取り掛かれるため業務効率化も図れます。
従来であれば、オフィスでしか利用できないシステムがあると、リモートワークの実施自体が困難であったり、別の従業員がリモートワーク中の従業員に代わり業務を行ったりする必要がありました。しかし、RPAで処理を自動化できれば、業務負担を軽減しリモートワークも導入しやすくなります。
RPAはリモートワークでも利用できます。また、RPAで定型業務を事前に自動化しておけば、リモートワークの効率も上がりやすくなるでしょう。ただし、リモート利用の方法によっては、セキュリティ上のリスクが高まる点に注意が必要です。
amie AIチャットボットは、リモートワークを実施している従業員の不明点や疑問も解決できるチャットボットツールです。社内で培われた既存ドキュメントやWebサイトを参照するため、最短3分での学習完了も可能。サムネイル付きで回答候補を表示するなど、直感的なサポート機能も充実しています。
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