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カスハラ対策の義務化、自治体はどう備える? 「誤解から始まる問い合わせ」をチャットボットで減らす

カスハラ対策の義務化、自治体はどう備える?

2026年10月1日から、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が、職員を雇うすべての事業主の義務になりました。自治体も例外ではありません。

窓口や電話で住民と向き合う職員を守るために、方針をつくり、相談体制を整えるだけでなく、「カスハラが起きにくい住民対応」を考えることも求められています。

この記事では、総務省の調査をもとに、自治体のどの部署でカスハラが多いのか、どのようなきっかけで起きているのかを見ていきます。そのうえで、住民対応の見直しとして、チャットボットで「できること」と「できないこと」をご紹介します。

カスハラ対策の義務化とは

カスハラ対策の義務化は、2025年6月に公布された改正労働施策総合推進法にもとづくもので、2026年10月1日に施行されました。これまで努力義務だったカスハラ対策が、事業主の「雇用管理上の措置義務」になりました。

対象は、職員を1人でも雇っているすべての事業主です。規模や業種を問わず、公共の窓口のように、不特定多数の人と接する職場も含まれます。義務に違反した場合は、助言・指導・勧告や公表の対象になります。

事業主に求められる主な措置は、次の4つです。

措置 自治体での例
対応方針をはっきりさせ、
周知する
カスハラ対策の基本方針をつくり、HPなどで公開する
相談できる体制を整える 職員が被害を相談できる窓口を決める
起きた後に、
すばやく適切に対応する
一人で抱えさせず、組織として対応する
カスハラを防ぐための対策をとる 起きにくい住民対応の仕組みをつくる

この記事では、4つめの「防ぐための対策」に注目します。

自治体のカスハラ、多いのはどの部署?

過去3年間にカスハラを受けた自治体職員の割合(部門別)。広報・広聴が66.3%で最も高い

出典:総務省「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査報告書」(2024年11〜12月実施、2025年4月公表)

総務省が2024年に全国の自治体職員を対象に行った調査では、過去3年間にカスハラを受けた職員は全体で35.0%でした。部署別に見ると、住民から問い合わせや苦情を受けることの多い部署ほど、割合が高くなっています。
最も高いのは「広報・広聴」で、全体の約2倍です。年金、福祉、戸籍、税務など、制度や手続きを案内する部署も5割を超えています。
また、カスハラを受けた場所は「電話やメールでの対応時」が72.5%で最も多く、窓口だけでなく電話でも多く起きていることが分かります。

きっかけの6割は「誤解」

同じ調査で、カスハラを受けた職員にきっかけを聞いたところ、「住民の誤解など(制度への理解不足や勘違い)」が57.1%にのぼりました。最も多かったのは「不満のはけ口・嫌がらせ」(72.5%)ですが、半数以上は誤解がきっかけになっています。

きっかけ(複数回答) 割合
不満のはけ口・嫌がらせ 72.5%
住民の誤解など(制度への理解不足・勘違い) 57.1%
職員の対応(窓口・電話での職務上のミス、システムの不備) 17.5%

出典:総務省「地方公共団体における各種ハラスメントに関する職員アンケート調査報告書」(2024年11〜12月実施、2025年4月公表)

また、カスハラの内容で最も多かったのは「頻繁なクレームや、同じ質問を繰り返すなど、しつこい言動」(72.3%)でした。
「制度がよく分からない」「何度聞いても納得できない」という状態が、強い言葉や長時間の対応につながっていることがうかがえます。

なお、調査報告では、クレームのすべてがカスハラにあたるわけではないことにも触れています。社会通念上、相当な範囲のものは正当なクレームです。また、公務の職場では、すべての住民に公平・公正にサービスを提供する必要があります。だからこそ、住民を遠ざけるのではなく、誤解が生まれにくい案内を整えることが大切です。

「防ぐための対策」として住民対応を見直す

住民がスマートフォンで自治体の手続きや制度を検索しているイメージ

カスハラを防ぐには、ポスターの掲示や通話の録音といった抑止策に加えて、「誤解」や「待たされる不満」が生まれにくい住民対応を整えることが大切です。ここでは、3つの視点をご紹介します。

正しい情報に、すぐたどり着けるようにする

制度や手続きの情報は、HPに載っていても「探しても見つからない」「どのページを見ればいいか分からない」ことがよくあります。住民が知りたいことに、知りたいときにたどり着ければ、勘違いや思い込みのまま窓口や電話に来るケースを減らせます。

電話や窓口に問い合わせが集中しないようにする

カスハラを受けた職員の7割以上が、電話やメールでの対応時に受けたと答えています。「電話がつながらない」「窓口で長く待たされた」という不満は、それだけで強い言葉のきっかけになりがちです。簡単な質問を電話以外で受けられれば、混雑がやわらぎ、職員も一件一件に落ち着いて対応しやすくなります。

職員一人で対応しなくて済む体制にする

総務省の調査報告でも、カスハラには一人で対応させず、組織として対応することが共通の対策として挙げられています。よくある質問への案内を仕組み化することで、職員は、複雑な相談や判断が必要な対応に時間を使えるようになります。

チャットボットでできること・できないこと

住民対応の見直しの一つとして、HPにチャットボットを置く方法があります。ただし、チャットボットはカスハラそのものを止める道具ではありません。役割を正しく分けて考えることが大切です。

内容
できること
  • 夜間や休日も、24時間いつでも案内できる
  • 同じ質問に、何度でも同じように答えられる
  • HPに載っている情報をもとに、制度や手続きを案内できる
  • 電話や窓口に来る前に、住民が自分で調べられる
できないこと
  • カスハラをする人を見分けたり、止めたりすること
  • 個別の事情をふまえた相談や、判断が必要な対応
  • 職員の代わりに、苦情を受け止めること

チャットボットが得意なのは、「よくある質問に、正しく、すぐに答える」ことです。誤解がきっかけの問い合わせを減らし、電話や窓口の混雑をやわらげることで、間接的にカスハラが起きにくい環境づくりにつながります。

一方で、こみいった相談や苦情への対応は、これまでどおり職員が組織として行う必要があります。チャットボットと職員が役割を分けることで、職員を守りながら、住民サービスの質も保ちやすくなります。

誤解から始まる問い合わせを減らす、自治体の住民対応を支えるチャットボット「amie-RAG」

「amie-RAG」は、登録した自治体ホームページの情報を、質問のたびにリアルタイムで検索し、生成AIが自然な文章で回答するチャットボットです。回答には参照元のページを示すため、住民はその場で元の情報を確認できます。

チャットボットの導入では、「シナリオ型は、FAQの作り込みや更新が追いつかない」「従来型のRAGは、学習データの準備や再学習に手間とコストがかかる」という悩みがよく聞かれます。amie-RAGは、検索する対象をホームページにしぼることで、運用の負担と導入のコストを抑えています。

HPを更新するだけで、回答も最新になります。質問のたびにHPを検索して回答するため、学習し直す必要がありません。HPとチャットボットの二重管理もいりません。

FAQやシナリオの作成は不要です。参照するHPのURLを登録するだけで使い始められるため、データ作成の手間やコストがかかりません。

担当者が変わっても、すぐに引き継げます。専門知識やコードの設定が必要ないため、人事異動があっても、新しい担当者が迷わず運用を続けられます。

「制度の案内を、いつでも、同じ内容で」届けることで、誤解がきっかけの問い合わせを減らし、職員が住民一人ひとりに向き合う時間をつくるお手伝いをします。

まとめ

カスハラ対策の義務化で、自治体には職員を守る仕組みづくりが求められています。総務省の調査では、カスハラのきっかけの約6割が住民の誤解などでした。

方針や相談体制を整えることに加えて、「誤解が生まれにくい案内」を整えることも、カスハラを防ぐ対策の一つです。職員を守ることは、住民サービスを守ることにもつながります。

amie-RAGについてのご質問や、お見積りのご相談など、どのような段階でもお気軽にお問い合わせください。

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